ヤミヤミ≒ヨマイヨマイ

このブログはわたしじゅんはじめが外界からの数多の刺激の中で妄想した事柄とか内なる衝動が生み出した邪なる創造の萌芽とかそういうなんだかよくわからないものを徒然なるままに日々雑記として書きつらねていこうと画策した上に設置されたものである・・・・・・・のかもしれないぞっと(^^ゞ

東京ハレンチ天国 さよならのブルース

7月 10th, 2021 by PureJyam

最近邦画のDVDを買うパターンが増えている。自分の趣味に合う洋画のブルーレイを買い漁った結果、対象となる作品が減ってきてしまったというのが大きい。もちろん洋画はたくさんあってちょっとやそっとでなくなるものではないのだが、自分の趣味の範疇に入る範囲となると、実はそんなに多くない。安いからといって趣味に合わないものを買う気は毛頭ないのだ。となると、ある意味一周廻って邦画に戻ってきた感じではある。ただ邦画はブルーレイが少なくどうしてもDVDを買わざるを得ない。かつ以前は邦画のDVDはやたらと高かったが、最近古いものはそこそこ値段が下がってきているのだ。ただ、新品だとどうしても高値で止まってしまっているものもあり、そういう場合は、中古を狙うんだよね(^^;)

「乱れからくり」 1979
これは中古での購入。松田優作主演の探偵物である。そういうとアクションばりばりのハードボイルド系を思い浮かべがちだが、これは原作が本格推理物なので、ほんとに探偵物なのだ。原作の泡坂妻夫の「乱れからくり」は読んでいる。はずなのだが、あまりにも昔すぎて内容は全く憶えていない。なので、原作とどう違うかという観点では見られなかった。松田優作は普通に探偵として推理している。多少のアクションもあるが観客サービス程度である。
なんというか、映画として公開されたとは思えないほど地味だ。映画というよりテレビの2時間サスペンス物といった感じ。予算も大したことなかったのか、どこを取ってもチープである。もともと本格推理が原作なので、派手にしようもないのだが、全てが安っぽい。どうやら監督はテレビドラマ中心にやっている人らしく、映画向きの演出になれていないのであろう。かつ脚本もたぶん推理小説なんて読んだこともないような人が書いているのか、推理も何もツッコミどころ満載である。唯一のみどころは松田優作が知的な探偵を演じているところくらいか。
これを見ると、この3年前に公開されている「犬神家の一族」がどれだけすごいかがよくわかる。まぁあっちは角川映画第一弾ってことで予算の額が違うのだろうけどね。

「東京ハレンチ天国 さよならのブルース」 2001
ひどいタイトルである。かつパッケージから漂うただならぬB級臭。ついつい買ってしまった。この手の映画は嫌いじゃないのだ。とはいえ中身を見るとB級というより自主映画っぽい。特典の監督インタビューを見る限り卒業制作のものらしい。石井聰亙監督の「狂い咲きサンダーロード」と同じパターンなのだろうな。
主人公は殺し屋だが、ストーリーはコメディだ。殺し屋が始末した相手をバラバラにして捨てに行く途中で、麻薬取引中の組の運び屋と一攫千金を狙う売れないバンドマンらと錯綜し・・・みたいな。
バンドマンはバンドマンというよりグループサウンズのグループで、ライブのシーンもあって曲にはこだわっているようだ。ビジュアルも含めて60~70年代へのオマージュが強い。このライブの演奏と歌はすごくよい。
それにしてもタイトルになんで東京ハレンチ天国とかいうのを入れたのかが、よくわからない。別にエロシーンが多いわけでもないのだが、入れた方が売れるとか思っただけなんかな。
主演の役者はさえない殺し屋役がなかなかはまっていて悪くないが、この映画の一番のインパクトは、ヤクザの組長だ。首にむち打ちのコルセットをはめているので、なんかで神経をやられているせいなのか行動が不自由で、オーバーアクション気味。いろんな意味で危ない演技がすごい。クレジットに「映☆画次郎」とか書かれていたので、いったい誰なのと思ってググったら、いまでも活躍している田口トモロヲの変名だった。もうね、さすがとしか言いようがない。

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