ヤミヤミ≒ヨマイヨマイ

このブログはわたしじゅんはじめが外界からの数多の刺激の中で妄想した事柄とか内なる衝動が生み出した邪なる創造の萌芽とかそういうなんだかよくわからないものを徒然なるままに日々雑記として書きつらねていこうと画策した上に設置されたものである・・・・・・・のかもしれないぞっと(^^ゞ

ションベン・ライダー

10月 4th, 2009 by PureJyam

shonben

古い映画の話ばかりで恐縮ですが、昨日ケーブルテレビで「ションベン・ライダー」をやってました。1983年の相米慎二監督の作品ですね。

相米監督はわりと好きな監督で、ワンシーンをワンカットの長回しで撮る独特の演出が特徴的。この作品は特に長回しを多用していて、映画の冒頭も6分以上も一度もカットを変えることなく延々とカメラを回し続けてます。

単に固定したカメラで同じ場所を撮っているのならまだしも、ここでは
①学校の外で待つやくざ2人
②プールで悪がきとその取り巻きにいじめられる主役3人
③校庭に入り込んだ暴走族を追い払おうとしている女教師
④プールを出て校門まで悪がきを追っかけてくる主役3人と悪がきたちとの乱闘
⑤車に拉致される悪がき
⑥校門の外でそれを追うやくざと呆然と見送る主役3人
⑦校門の壁にかかれたタイトル
というどう見ても複数シーンに渡るシチュエーションをカメラを移動しながら全部ワンカットで撮るという離れ業をやってるんですよね(^^;)

いやぁ考えただけでも、役者とスタッフは相当きつそうです。ちょっとでもミスったら最初からやり直しですからね。しかもここでは主役3人は④のとこで水着から服に着替えて出てくるということまでしてます。いったいどのくらいリハーサルをやって、何テイクくらい撮ったんでしょうか。
この長回しってやつはやってはみたいんですが、なかなか簡単に実行には踏み切れません(>_<)

ただ、今回改めて見てみて気づいたのですが、最初見たときには全部がワンカットだと思っていたこのシーンも、上でいうと⑤の悪がきが車に拉致されるところで、一度カットが切れていました。その前後がどう見ても同じカットの続きっぽいアングルのままなので、恐らく撮影時には気づかなかったなんらかのまずいものが写ってしまい、別カットを挿入せざるをえなかったのではと思われます。もっともカット割りが自然なのでそれこそ意識して見ていないと気づかないとこではありますけどね。

主役3人のうち女の子が河合美智子だというのは知ってましたが、男2人のうちの一人が、子役時代の永瀬正敏だったというのは今回初めて知りました。まぁ確かによくみると面影があります。上の写真だと右から2番目の子ですね。

相米監督のデビュー作は、薬師丸ひろ子主演の「翔んだカップル」といういわゆるアイドル映画でした。薬師丸ひろ子ファンだったわたしは実はそっち目当てで見に行ったわけですが(^^;)
見終わった後には監督の演出の方に惹かれてしまっていたという・・・
2001年に53歳という若さで急逝されましたが、もっとたくさんの映画を撮って欲しかったです。

Posted in 映画

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