ライフ・アクアティック

「ライフ・アクアティック」 2004
ウェス・アンダーソン監督・脚本、ビル・マーレイ主演のコメディ。前に見た「天才マックスの世界」の次の次の作品となるが、「天才マックスの世界」ではまだほとんど見せていなかったウェス・アンダーソン節が今作では十分に炸裂している。
海洋学者で映画監督のズィスーは新作のための冒険に出ようとしていたが、ヒット作に恵まれていないためスポンサーが付かずにいた。そんな彼の前にもしかすると息子ではないかと思われる青年が現れる。
海洋学者で映画も撮る人というと、ジャック=イヴ・クストーが思い浮かぶのだが、どうやら監督によるクストーへのオマージュらしい。
彼らが乗る船の断面図表現とか、ストップモーションアニメによる海洋生物表現とか、劇中劇映画とか、いかにもウェス・アンダーソンっぽい感じが満載である。この6年前に製作された「天才マックスの世界」ではそういう要素があまり見られなかったので、やはりウェス・アンダーソンはこうでなくちゃね。
ビル・マーレイはいろんな映画に出ているようなのだが、個人的にはウェス・アンダーソン作品でしかみかけないのだよね。それと今作にはウィレム・デフォーやジェフ・ゴールドブラムといったよく顔を知っている役者も出ていて、組み合わせが面白い。あとやたらと貫禄のある妻役のアンジェリカ・ヒューストンが、どこかで見たことあるなぁと思っていたら「アダムスファミリー」の人だった。というか、アンジェリカ・ヒューストンもウェス・アンダーソン作品にはそこそこ出ていて、この前作の「ザ・ロイヤル・テネンバウムズ」や大分前に見たこの後の「ダージリン急行」にも出ている。忘れてたけど。
ウェス・アンダーソン好きであれば面白く観られるだろう。個人的にはシリアス展開がいらなかったかなとは思う。
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