ヤミヤミ≒ヨマイヨマイ

このブログはわたしじゅんはじめが外界からの数多の刺激の中で妄想した事柄とか内なる衝動が生み出した邪なる創造の萌芽とかそういうなんだかよくわからないものを徒然なるままに日々雑記として書きつらねていこうと画策した上に設置されたものである・・・・・・・のかもしれないぞっと(^^ゞ

野獣狩り

4月 16th, 2023 by PureJyam

「野獣狩り」 1973
主演は藤岡弘、監督は須川栄三。以前見た「野獣死すべし 復讐のメカニック」と同じ布陣である。特に原作はなくオリジナル脚本だ。ある日外資系企業の社長が過激派に誘拐される。刑事の藤岡はやはり刑事である父とともに犯人を追う。
勇ましいタイトルとは裏腹に普通の刑事物である。同じ監督の「野獣死すべし」は15年も前の作品だし、続編の「復讐のメカニック」は今作の翌年なので、なんでこの作品に野獣が付いているのかがよくわからない。単に低予算の併映映画だったので、少しでもインパクトの強いものにしたのかもしれない。ストーリーもよいし、藤岡と父役の伴淳三郎とのからみもよい。特に手持ちカメラでのダイナミックな撮影は印象深く、良作と言ってよいだろう。
面白かったといえば、面白かったのだが、個人的には暴走気味の藤岡が上司から疎まれて思うように捜査させてもらえないため、最終局面以外での見せ場があまりないのがかなり物足りない。それと犯人側がそれほど悪逆には描かれていないので、最後の対決の盛り上がりに欠けるのも惜しい。
撮影は後に多くの作品の撮影をしている木村大作で、この作品がデビュー作だったらしい。そのためかなり張り切っていて全編手持ち撮影で照明もなしのドキュメンタリー的な手法を監督に提案し実行したと、特典のインタビューで語っている。特に終盤の藤岡の犯人追跡シーンの長回しは必見。

Posted in 映画

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