軍用列車

「軍用列車」 1975
監督トム・グライス。主演チャールズ・ブロンソン。
ブロンソンが主演でタイトルが「軍用列車」ときたら、どう考えてもド派手な列車強奪アクションみたいなやつを想像するのだが、まさかのミステリーである。アクションシーンもあるので、強いて言うならミステリーアクションという感じだろうか。
時代設定がよくわからないが、恐らく1800年代後半くらいの話。軍の砦でジフテリアが蔓延しその救援のための兵士たちの乗る列車で発生する不可解な殺人事件。護送のため載せられたお尋ね者のブロンソンは、調査を始めるが・・・
原題は「Breakheart Pass」で、訳すと多分「ブレークハート峠」。さすがにこれは邦題の方が合ってるかなぁ。
「ナバロンの要塞」や「荒鷲の要塞」など多くの作品が映画化されている作家アリステア・マクリーンが自ら脚本を手掛けているせいか、ストーリーはしっかりしている。殺人事件の犯人、列車が砦に向かう本当の目的、ブロンソン演じるお尋ね者の正体等、多くの謎が散りばめられていてサスペンスの盛り上げがうまい。もちろん地味な探偵物というわけでもないので、クライマックスはそこそこ派手な撃ち合いや爆破もあって、映画としての見せ場もあるんだよね。
まぁツッコミどころもなくはないが、謎はちゃんと解決されるし理不尽な展開もないので、個人的には良作という印象。
昔テレビ放映されたときは、ブロンソンの声を森山周一郎氏があてていたらしいが、ソフト化された際に聞きなれた大塚周夫氏で収録し直したとのこと。残念ながら森山版は収録されていない。
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