8月 10th, 2023 by PureJyam
「フォレスト・ガンプ/一期一会」 1994 ロバート・ゼメキス監督、トム・ハンクス主演のヒューマンコメディ。かなり前に一度テレビで途中から見ている。まぁ内容的に特に興味はなかったのでもとより見る気はなかったのだが、たまたまチャンネルを変えたときに見てしまい、そのまま引き込まれて見続けてしまった。なので、今回は半初見ということになる。もっとも後半も細部までは憶えてないのだけどね。 知的障害を持つフォレスト・ガンプの波乱万丈な半生を1950年代~1980年代のアメリカの歴史的出来事とからめて描く。 この絡め方が非常に巧みで、実際の記録映像を加工しいい感じにフォレスト・ガンプを混ぜ込んでいる。なので、ケネディやニクソン、ジョン・レノンらと実際に共演しているかのように見えるのだ。 今作は派手なエフェクトはないものの、細かいVFXが効果的に使われており、アカデミー視覚効果賞を取っている。 とにかく主演のトム・ハンクスがめちゃうまい。演じているというレベルを超えている。他の人物は別な役者がやっても成り立つだろうが、トム・ハンクスがいなくてはこの映画は成り立たなかったようにも思える。アカデミー主演男優賞を取ったのも当然といえば当然か。 名作であろう。特段文句をつける部分もない。面白いし泣けるし、まさに「映画」として完成されている。ただひとつ、邦題の後ろにくっついてる「一期一会」とかいう文言は蛇足以外のなにものでもない。
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8月 8th, 2023 by PureJyam
「その土曜日、7時58分」 2007 監督は、シドニー・ルメット。主演は、イーサン・ホーク、フィリップ・シーモア・ホフマン。シドニー・ルメット監督の遺作となったクライムサスペンス。 横領がバレそうになった男はやはり金に困っている弟を誘い、父の経営する宝石店を襲撃する計画を立てた。損害は保険金で賄われ、誰も困ることはないはずだった。しかし・・・。 まぁなんというか、さすがシドニー・ルメットとしか言いようがない。一つの犯罪によって崩壊してゆく家族を時系列を軽くシャッフルさせた構成で緊張感たっぷりに描いているが、この構成が絶妙である。時系列を前後しすぎるとわけわからなくなるし、ゆるくしすぎるとそもそも何の効果もなくなるところなのだが、何というか切り方がうまい。 原題は「Before the Devil Knows You’re Dead」で、英語圏で使われる「May you be in heaven half an hour before the devil knows you’re dead」(悪魔があなたの死を知る30分前に、あなたが天国にいますように)という言い回しの後半部分のみを取り出した形だ。さすがに日本ではその前提知識がないので、全く異なるタイトルにしてしまっているが、まぁ映画の内容からすればさほど悪くはない。 今一つうだつの上がらない次男のイーサン・ホークもよいが、成功者でありながら屈折した感情を抱え込んでいる長男のフィリップ・シーモア・ホフマンがとてもよい。劇中ではクスリに溺れる不動産会社のお偉いさんを演じているが、2014年に自身も薬物のために命を落としている。
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8月 5th, 2023 by PureJyam
「ARMARD CORE Ⅵ 」まであと3週間、実機でのプレイ動画が公開され、さらに期待が膨らんでる。ただまぁそれまでどう繋ぐかということで、前回書いたとき は、「FARCRY6」をやり始めたみたいなことを書いているが、それも終わってしまった。 「FARCRY5 」のラストはなんだかすごかったが、「FARCRY6」はいたって普通の終わり方。独裁者はいなくなったものの、まだまだ混乱は続くねという感じで、ある意味自然にその後のやり込みプレイに繋げている。ゲームによっては、ラスボス手前の状況まで戻されて、ボスへ行かずに他のことを好きにすればみたいなのも多いからね。 ただ、せっかく父に反抗する独裁者の息子を出していながら、あまりうまくストーリーに絡ませていないのが惜しい。ムービーでは主人公との絡みはあるものの、もっといろいろやれたのではないかという気はする。
写真は「クラフトピア」というSteamで買ったゲーム。買ったのは3年くらい前で、アニメ調のグラフィックでマインクラフトみたいなことをするアーリーアクセス版のこじんまりしたゲームだった。それが6月末に大規模アップデートが入ったというので、しばらくぶりに立ち上げてみたら、全く別のゲームになっていた。クラフト要素は残しつつも、オープンワールド化していて、まるで「ゼルダ伝説」のような雰囲気。よくもまぁこんだけ変えられるもんだ。 ただ、アーリーアクセス版という位置づけは変わっていないので、完成したというわけではないのだろう。微妙な挙動もあって、製品版というにはまだ厳しいのかもしれない。
あと、3週間はこの手のちまちまとしたゲームをやっていこうかなと思ってはいるが、switchの「なつもん20世紀の夏休み 」がかなり面白いという話を聞いて、ちょっと興味が出てきている。単なるノスタルジーゲーではなく、「ゼルダの伝説」ばりのオープンワールドゲーらしいんだよね。
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8月 2nd, 2023 by PureJyam
「ストーカー」 1979 アンドレイ・タルコフスキー監督のSFである。前に見た「惑星ソラリス 」もそれほどSFっぽい描写が多くあったわけではないが、今作ではさらになく、映像だけ見ている分にはSFかどうかすらよくわからないくらいになっている。 封鎖された「ゾーン」と呼ばれる地域には、願いをかなえる部屋があるという噂があった。教授と作家はストーカーの案内を得てその場所を目指すが・・・。 「ストーカー」は今ではどちらかというと犯罪的な意味で用いられることの方が多いが、ここでは「ゾーン」の案内人のような人間を指している。原作とされるストルガツキー兄弟の小説では、「ゾーン」は明確に異星人の来訪跡として描かれ、ストーカーはそこから異星人の遺物を持ち出す文字通り”獲物を狙う人”なので分かりやすい。しかし映画はそれに比べるとその設定をかなりぼやかしているので、「ストーカー」の意味自体もぼけてしまっている。 ほぼ全編が3人の男が寂れた地を歩きまわる描写で、その行程での会話がメインとなる。作家は自分本位で他者に批判的だが、結局理屈をこねて何もしない。教授は寡黙だが、最終的には自分の信じる正義に基づいて技術で解決を図ろうとする。どちらかというと朴訥なストーカーは最後まで2人に翻弄され続ける。そのあたりにいろいろな含みを持たせているのかもしれないが、映画としてはドラマが少なく、「惑星ソラリス」よりも若干退屈であることは否めない。 ただ、まぁ最後の最後で意外な描写をぶっこんできたことで、このお話全体がもっと壮大なSFストーリーの前日譚のようにも見えるようになったところが、ちょっと面白かった。
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7月 30th, 2023 by PureJyam
「リボルバー」2005 監督・脚本がガイ・リッチー。主演がジェイソン・ステイサムという、前に見た「スナッチ 」と同じ組み合わせ。制作はリュック・ベッソン。 出所したギャンブラーのグリーンは、投獄のきっかけを作ったマカに復讐を考えていた。しかし、そんなグリーンの前に謎の2人組が現れる。 相変わらずやたらとおしゃれでスピーディな演出がいかしている。また先の一切読めない展開には引き込まれる。ただ、まぁ最後まで見ても読み切れないのが残念。あまりにも投げっぱなしすぎてモヤモヤが溜まる。個々のシーンは分かりやすいのだが、それがつながるとなんか結局よくわからない映画になってしまっている。解釈次第でいろいろな風に取れるというのを目指したのかもしれないが、あまりうまくいっているようには見えない。面白いのは面白いのだけどねぇ。 敵のマカ役のレイ・リオッタが非情な男なのに妙に情けない感じをよく出していてやたらとよい。この人わりとよくあちこちの映画で見かける人で、最近見たやつだと「スモーキン・エース」にも出ていた。あと、「キングスマン 」に出ていたマーク・ストロングの殺し屋もいいキャラだった。 エンディングにクレジットが流れずただ黒い映像にエリック・サティだけが流れるというのが斬新で好き。BDパッケージの裏にもエンディングクレジットが出ませんと書いてあったりする。まぁ不良品かと思う人向けなのでしょう。
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7月 28th, 2023 by PureJyam
HDDがまた逝ったというわけではない。前回HDDがいかれたのは2017年の夏 で、まぁそれを機にWindows7から10への移行もやったことで、そのときにHDDを3台買い替えている。2015年 のクラッシュ以降、HDDは少しよいグレードの物を買うようにしていて、そのときもWD REDで揃えていた。ただ、それから6年経っている。今のところ何の問題もなく使えているのだが、いくら高耐久モデルとはいえ、さすがに6年経つと怖い。HDDのトラブルなんぞある日突然やってくるので、今日まで大丈夫だったとしても明日にはどうなるかわからないんだよねぇ。
ということで、転ばぬ先の杖を実践しHDDを買い替えた。今回は4台の買い替えである。2017年物の3台と、2年くらい前に買った1台。こっちはまだ2年程度なので全然余裕なのだが、ケーブルテレビの録画データを格納しておく用ということで最近ちょっと容量が怪しくなってきたので、ついでに買い替えである。6T,3T,3T,3Tを8T,4T,4T,4Tにする。これだけで約8万の出費だ。かなり痛い。しかし、クラッシュしたらもっと痛いので、こればかりはしょうがない。
それぞれ新HDDにクローンして差し替えるだけなので簡単だが、これだけ容量が大きいとクローンに数時間かかるため、1日1台づつ行った。 で、古い方のHDDだが、再利用するにも6年物ということでいろいろ危ないので、とりあえずバックアップ媒体としてそのまま保存することにする。新しい方はWD RED Plusというさらにグレードの高いものにしてるので当面大丈夫だとは思うが、何があるかわからんからねー。
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7月 26th, 2023 by PureJyam
さて新製品が出るたびに書いている気がするが、まぁ気になるのだからしょうがない。SONYのワイアレスイヤホンの新製品である。このシリーズは大体2年で新製品が出るパターンで、今回もXM4が2021年に出て 以来のもの。発売は9/1である。
XM4の時点で、XM3の約半分くらいの大きさになっていたが、またさらに小さくなったようだ。そもそもXM4の実機をまだ見たことがないので、いまひとつ大きさのイメージが掴みにくいのだが、写真を見る限りはかなり小さい。 ただ、この手の機種はあまり小さいとケースから取り出すときに事故りやすいので、そこが懸念点ではある。今使っているそこそこ大きい初代WF-1000Xでさえ何度か落としてしまっているくらいだからねぇ。
性能はわかりません。初代しか知らない私としては、前機種よりもよくなってますみたいなことを言われても、そりゃそーだよねぇとしか感想が浮かばない。 新機種が出るたびに欲しいなぁと書いているわけだが、結局買ってないのだよね。XM4が出たときもどうしようかとか言っているものの、そのときから既に在宅勤務が中心になっていてかつそれが今でも続いているので、イヤホンの出る幕が増えてないわけで、どうしても買い替えのネックになるのだな。 ただ、最近初代の調子がよくなくて、以前であればケースから取り出したらすぐにスマホと接続していたものが、このところ取り出しただけでは接続せず、スマホ側から接続アクションを取ってやらないと繋がらなくなってしまった。 さすがに5年使っている とそろそろやばいのかもしれない。壊れたら買うかなぁ。しかし値段がね、42,000円くらいするんだよねー。値上がりしすぎじゃね・・・
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7月 24th, 2023 by PureJyam
「スモーキン・エース2」 2010 今年の初めに見た「スモーキン・エース 」の続編。監督はP・J・ピースという人だが、Wikipediaにも項目がなく他にどんなものを撮っているとかは全く不明。出演はトム・べレンジャー、クレイン・クロフォード他で、ほぼ知らない人ばかり。前作で監督だったジョー・カーナハンは制作に回り、原案を担当している。 突如暗殺者たちのターゲットとなった、FBIの無名な情報分析官を守るべく、護衛チームが結成された。果たして彼らはタイムリミットまでターゲットを守り切れるのか。 という感じで、複数の暗殺者が一人のターゲットを狙うという前作の主要アイディアのみを継承して、作られた続編だが、特にストーリーに関連はない。 製作費は半分以下となり、監督も変わり役者も有名どころはいないという完全B級映画化してしまった。まぁそもそも劇場公開しない、DVD向けのものとして作られてたらしいけどね。 退屈することはないが、前作に比べるとストーリーは雑だし、爆発シーンも合成丸出しでチープ極まりない。暗殺者たちは無計画だしFBIは無能の集まりという、バカvsバカの死闘という感じか。 前作はそこそこ面白かったので、ちょっとだけ期待していだけに残念。
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7月 22nd, 2023 by PureJyam
「シン・仮面ライダー」 2023 予想通りプライムビデオで配信が始まった。「シン・ウルトラマン 」もわりと早くに配信されていたので、来るだろうなと思っていたわけだが、やはり来た。 監督は庵野秀明。主演は池松壮亮と浜辺美波。 基本的には初代仮面ライダー1号と2号の物語のリブートであり、ショッカーに改造された本郷猛が緑川博士により脱出し、ショッカーの怪人たちと対決するというオリジナルのストーリーをなぞっている。そういった意味でやはりオリジナルのストーリーを基本にした「シン・ウルトラマン」と同じ系列と言えるだろう。 面白かったかと言われると、かなり微妙。つまらなくはないのだけど、いろんな部分でチープすぎてみていると恥ずかしくなってくる感じ。ストーリーがそもそも陳腐すぎるし、怪人の造形もまぁオリジナルを尊重しているのかもしれないが、あまりにも金がかかってなさすぎて泣ける。いまどきそんな懐古趣味的チープさなんぞ誰も求めてないのはわかっているだろうに。CGを使ったアクションシーンとかはそこそこいい感じなのだけど、全体的にテレビのスペシャル版を見せられている気分。 「シン・ゴジラ」が評価されたのは、単なるリブートではなく今までになかった新しいゴジラ映画を見せてくれたからなのだけどねぇ。 「シン・ウルトラマン」にも「シン・ゴジラ」の竹野内豊が出てきていたが、今作にはさらに「シン・ウルトラマン」の斎藤工も出てきて、そこは笑った。
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7月 20th, 2023 by PureJyam
「ラルジャン」 1983 「バルタザールどこへ行く 」の監督ロベール・ブレッソンの遺作である。これと「スリ」のブルーレイがなぜか廉価版で出たので、こちらを買ってみた。多分「スリ」も買うだろう。 原題は「L’Argent」で直訳すると「お金」であり、まさに「お金」の話。 偶然偽札を掴まされてしまったことで、運命の歯車を狂わされる男の悲劇を淡々と描く。前に見た「バルタザールどこへ行く」も感情表現を抑えた演出だったが、17年後の今作ではその演出がさらに強化されているように見える。男の運命は過酷であり、通常の映画であれば大きな感情の発露があってしかるべき部分でもほとんど表情の変化がない。感情を露にしてやり取りするというシーンが全くないのである。出演しているのはほとんどが素人だということだが、このような演出をされたら、プロの役者であれば自分を否定されているようにも感じるかもしれない。 「バルタザールどこへ行く」では、ピアノ曲がサウンドトラックとして使われていたが、今作では音楽すら使われない、唯一登場人物がピアノを弾くシーンで流れるくらいである。この徹底した演出で、ブレッソンはカンヌの監督賞を受賞している。 しかし役者の感情表現を抑えることで、逆に深い絶望と悲しみが浮き上がってくるのは興味深い。ただこのやり方で喜劇を撮ることは多分無理なのじゃないかという気がする。
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